葬送曲



レコードをかけている
持っているやつ全部
片っ端から

青春のかけら達
黄昏に背を向けて
あまのしげる
泣きたいときは泣く

NSPU
彩雲
2年目の扉
やっぱファーストかな
異常な盛り上がり
あせを一緒にうたう 
 生いきだけど精一杯生きてゆくのさ
 そうすればきっと何かがあるはずさ

修学旅行で男子が歌った
便所虫
大ウケだった
最初の出会いはそれだったな
ぼくの夏休み
お休みの風景
ズボンの裾を引き摺って
彼の後を歩いてく夢をみた

歌は世につれであなたは言った
 泣き言だらけの僕のとなりに
 君が笑ってすわっていて欲しい

北北東の風であなたは知っていた
 僕のことが大好きだってうなずいた君も
 いつかはおよめに行くよな時がきて
 日本じゅうの女の人と同じように
 どこかの誰かさんを愛すのでしょう

そうしてあたしは
あなたを忘れた

八月の空へ翔べ
風の旋律
僕らはごきげん
走っては立ち止まり振りかえる
声が聞きたくなっては
戻ってくる
P.S NSP
夕陽を浴びてあなたは変わらずに
ギターを抱えて歌をうたっていた

泣きたいときは泣けばいい
あなたも復活コンサートで泣いていた
さようならのリフレイン
鳴り止まない拍手の
フェードアウト

四十九歳のあなたは言った
 あの頃の歌を今の気分で歌いたい
 新しい歌を作って
 あの頃の気分で歌いたい


レコードを聴いている
片っ端から
持っているやつ全部
(訃報を知ったのは七月五日
(あなたが逝ってから四日後のことだ


全国のファンがきっとしているように
あたしもこうして
あなたを見送る